バイアグラはあぶない薬なのか?

バイアグラは死ぬこともある「こわい薬」といううわさの背景

バイアグラは世界で初めての飲むED薬として、1999年に日本で認可されてから25年以上使われ続けている大変人気のある薬です。ただし発売されてすぐ、バイアグラの服用に関係があるかもしれない死亡事故が報道されたことで、未だに「使うには危険な薬」「心臓に悪い」など良くないうわさをきくことがあります。

バイアグラはこわい?

薬を使うことに伴う副作用のリスクは、バイアグラに限りません。なぜバイアグラにこのようなうわさがいつもきかれるのか?その原因について、具体的な事故の例や、誤った使われ方などを紹介します。

バイアグラによる死亡事故の例(国内)

国内でバイアグラ使用後の死亡例が報告されたのは1998年です。これはバイアグラが国内で承認を受ける1999年より前にあたります。(厚生省はこの死亡事故について注意喚起を行いましたが、未承認前の医薬品による事故を発表するのは異例でした)。

1998年に「飲むだけで効くED治療薬」がアメリカで大ヒットとなりました。これを受けて、行動力のある一人の日本人が、日本でバイアグラが認可を受ける前に個人輸入で手に入れてしまいます。服用した人は不整脈などの治療を受けており、禁忌であるニトログリセリンとの併用が原因で死亡事故が発生しました。本来は医師の指導のもとに使われるべきバイアグラが、安易な個人輸入により誤った使われ方がされたことで発生したことといえます。

このような事故や、反社組織も絡む販売広告の氾濫などもあって、バイアグラについては、薬の使用の安全性を早期に確立すべく、厚生省(現厚生労働省)は異例の速さでこの認可をすすめたという経緯があります。

バイアグラによる死亡事故の例(米国)

日本での認可の前年にあたる1998年にバイアグラが発売された米国では、発売から7ヶ月の間に報告された、服用から数日以内に死亡例のうちの7割以上に、元から冠状動脈疾患の危険因子(心疾患の既往症、高血圧、糖尿病、肥満、喫煙ほか)が1つ以上あったとされています。

 

注目度の高さと報道例

いわゆる鎮痛剤など「ふつうの薬」ではなく、ほぼ全ての男性が抱えるであろう悩みを解決してくれる薬であるだけに、バイアグラへの関心は並々ならないものがあります。さまざまなバイアグラに関する記事が報道されるので、死亡事故についての記事も記憶に残りやすいのかもしれません。

報道例「エガちゃん」

エガちゃんバイアグラが日本で発売開始される2年間、個人輸入で仕入れたバイアグラを、中野の飲み屋でホステスさんの受けを狙ってか「俺は不死身だー!」と叫びながら5錠まとめて飲んだというもの。通常の5倍量のバイアグラをアルコールで飲みほしたことから間もなく卒倒し、不死身になるどころか救急車で運ばれてしまった。

報道例「サスペンスドラマの帝王」

バイアグラ100mg男一時期はおしどり夫婦と言われていたが、某そうじ棒を発明したことで知られる妻側が、夫である「サスペンスドラマの帝王」の浮気を疑って、「バイアグラ100mg男」と戦闘を開始します!などと煽りながら離婚をすすめたというもの。日本で処方されるバイアグラは50mgまでですが、医師の判断によっては100mg(50mg×2錠)まで使えることがあります。

報道例「辰っちゃんの娘」

梅宮アンナハーフ美人としても知られる辰ちゃんの娘は「女性が飲んだらどうなるのだろう」と考えて、気軽にバイアグラを飲んだみたところ、動悸が激しくなって死ぬのではないか、こんなことが報道されてしまったら恥ずかしい、などと不安になってしまったというもの。バイアグラは女性が使用する前提で作られていないため、医師からは処方されません。

 

近年の副作用の報告状況

ほかの薬と同様に、バイアグラも副作用が厚生労働省に報告されています。

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「バイアグラはあぶない薬」といううわさの理由

日本に限らずバイアグラの服用後に亡くなる事故は、ほとんどが心疾患のリスクが高い方が、医師の管理が及ばない状況で使用することで起こっています。生命に関わることから、決して併用してはならないニトログリセリンなどと一緒に使う人も含まれます。

このような状況がじゅうぶんに説明されることなく「バイアグラを飲んだから死んだ!」という事実だけが独り歩きしていた、というのが真相のようです。

バイアグラは結局、安全な薬といえるのか?

バイアグラの服用がきっかけで亡くなった人は実際にいます。ただしほとんどの場合は、医師から管理を受けることなく、リスク要因や禁忌を無視して使用していました。そもそもバイアグラは医師から処方を受けることが前提となっています。

バイアグラは安全

その発売以来、バイアグラは大きな問題もなく約25年も使われ続けています。それでも心配が残るという方には、レビトラ(メーカー事情で発売中止←後発薬バルデナフィルで代替可能)やシアリスなどのED治療薬の利用は可能です。ただし医師の指導する利用法を守らなければ、薬の使用に何らかの危険性が発生することに変わりはありません。

バイアグラ以外の3大ED治療薬比較

正規品の処方と、医師から受ける使用方法を守ることの重要性

バイアグラに限らず、薬は医師から指示された方法で服用して下さい。その内容が自身では判断できない個人輸入の薬の使用や、自己判断での薬の服用は危険しかありません。価格も決して安いわけではありません。入手にもかなりの時間を要し、税関で没収される可能性もあります。何より、自身の健康が損なわれる可能性もあります。「外国から怪しげで効きそうな薬が届いた」というドキドキ感が感じられる以外、メリットはほぼないと言えます。バイアグラなどのED治療薬は医療機関で医師から処方を受けて下さい。

バイアグラ ほかED治療薬のオンライン処方

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