バイアグラ製剤の外観
世界初のED治療薬バイアグラは、1999年で日本で承認され、ファイザー社から発売されました。のち2014年に特許が満了し、ジェネリック薬が複数の製薬会社から発売されます。その後バイアグラは、製造・販売がヴィアトリス社に移管され、2024年現在、日本国内で処方されているバイアグラの外観は次の表のようになります。
バイアグラ50mg 錠剤の外観・包装
錠剤外観 | PTPシート(10錠) |
錠剤サイズ | |
外包装(100錠入) | |
バイアグラ25mg 錠剤の外観・包装
錠剤外観 | PTPシート(10錠) |
錠剤サイズ | |
外包装(100錠入) | |
バイアグラ50mg ODフィルムの外観・包装
フィルム剤外観 | フィルム剤サイズ | 外包装(20枚入) |
準備中(右図に準ずる) |
バイアグラ25mg ODフィルムの外観・包装
フィルム剤外観 | フィルム剤サイズ | 外包装(20枚入) |
準備中(右図に準ずる) |
バイアグラ製剤の変遷
1999年 | 厚生労働省が製造・販売許可。ファイザー社よりバイアグラ発売 |
2014年 | 特許が満了を迎える。各社バイアグラ後発薬(シルデナフィル)発売 |
2016年 | バイアグラODフィルム発売 |
2021年 | バイアグラの製造・販売がヴィアトリス社移管 |
2022年 | 不妊治療に限ってバイアグラの保険適用開始 |
2023年 | 保険適用分のバイアグラを別包装で発売予定 |
バイアグラ錠剤について刻印の変更
バイアグラ販売元のファイザーからヴィアトリスへの移管に伴って、バイアグラ錠剤の刻印も「Pfizer」より「VIAGRA」に変更されます。これは2024年5月より徐々に行われているため、手元に届くバイアグラがどちらになるかは処方に時期によって異なることがあります。ただし薬の内容に変わりはありません。
バイアグラ刻印の変更 | |
保険適用されるバイアグラ製剤の外観
バイアグラ・シアリスは2022年、不妊治療において、条件付きで保険診療の対象となることも決定しました。これに伴い、バイアグラ錠剤のPTPシート、バイアグラODフィルムの包装は、医療保険適用品(不妊治療)と薬価基準未収載品(自由診療)を区別するために、2023年12月出荷分より変更されます。錠剤についてはPTPシート部分の外観が、ODフィルムについては包装が変更されます。当クリニックで処方されるバイアグラODフィルムの包装は薬価基準未収載品(自由診療)のため、従来の濃い青い包装の薬剤で引き続き行われます。
50mg 保険適用 | 50mg 自由診療 | 25mg 保険適用 | 25mg 自由診療 |
50mg 保険適用 | 50mg 自由診療 | 25mg 保険適用 | 25mg 自由診療 |
バイアグラの「通販」「個人輸入」の危険性
この表にあるバイアグラ以外の「バイアグラ」は日本の厚生労働省に認可を受けたものではありません。また、錠剤だけを見て薬の真偽を確かめることは非常に困難です。
バイアグラは「医療用医薬品」で医師から処方を受けることが薬機法で定められています。インターネット上にあふれる「通販」で買い物をするように手に入る「バイアグラ」は、個人輸入を代行することをうたっています。これらのサイトの「バイアグラ」は出所の不明な輸入薬か偽薬です。これらのサイトでは、販売業者はあくまで個人輸入を代行しているだけであること、全て自己責任で購入すること、何かあっても一切の責任を負わないこと、を見えにくい箇所に記載しています。もし日本国内のバイアグラ正規品以外の使用で健康被害が生じても、医薬品副作用被害救済制度の対象となりません。リスクや手間を考慮すると、バイアグラは医療機関で処方を受けることが最善であることは間違いありません。
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